Missing Fundamental(基本波成分を持たない調波構造音) 単一成分の正弦波と,2/3/4/10~30成分の調波構造音,にフォルダーを分けてあります. 時間長は全て2秒で,調波構造音の基本周波数は全て440Hzです. (参考:440Hzは公称ピッチA4の周波数,880HzはA5, 1320HzはE6です) 正弦波としては,440Hz, 880(=440X2)Hz, 1320(440X3)Hz,・・・,440Xn(自然数) Hz を使っています. 成分高調波の構成は,ファイル名に高調波番号を「+」繋ぎで列挙して示しています. 単一正弦波で聞こえる高さは「仮想ピッチ」ではなく,通常の「ピッチ」です. 調波構造音のファイル名について: 拡張子(wav)の前が成分高調波の高調波番号だけのものは, すべて全成分同一振幅の定常信号(時間減衰なし)です. 「開始番号?最終番号」のものは,開始番号から最終番号までの高調波使った調波構造音です. 波形を加算すると最大振幅が大きくなるので,適当に絞ってあります. 成分高調波の高調波番号の後のカッコ内の最初の小数値は 構成成分の振幅の周波数特性で高域側の隣接高調波への「振幅比」です. 2つ目の整数値は「時間減衰率」をexp(-dt)と表した場合のdの値です. 下記のファイル名の例を参考にしてください. ファイル名が表す意味の例: 3+5+7.wav 同一振幅の第3,5,7高調波から成る定常的な調波構造音 3~30(.8-2).wav 第3~第30高調波から成る時間減衰型の調波構造音. 成分の振幅は最も低い(この場合は第3)高調波の振幅を1として 高域側の次の高調波の振幅は順次0.8倍になっている. 時間減衰の速度は指数で表し, 2の場合は1秒でexp(-2)≒0.135336に減衰する.数が大きいほど減衰が速い. 例 「正弦波(定常)1本」には成分が1本だけの音(単一正弦波)が3種入れてあります.   基本波を440Hzとした場合の基本波,第2高調波,第3高調波です. 「正弦波(定常)2本」には成分が2本の合成音が入っています.   2本の成分の構成は 例えば「3+4.wav」では第3高調波と第4高調波の2本です. 「正弦波(高域下がり・時間減衰)10~30本」には第30高調波までの組合せの合成音が入っています.   含まれている成分の番号は前半の数字の組で示してあります.    例 「2-20」は,第2高調波から第20高調波までの19本の成分を持った音です.(感じる高さは「仮想ピッチ」)    例 「1-10」など,ハイフンの前が1になっている音は基本波を含んでいます.(感じる高さは「ピッチ」)   括弧で囲まれた数字の組は高域の下がり方と時間減衰の速さを表わします.    例 「(.8-3)」のハイフン前の小数値は,離接高調波間の振幅比で,             ハイフン後の整数値は,各高調波の時間減衰をexp(-dt)で表わした時のdの値です.    括弧がないものは,全成分が同一振幅で,時間減衰がない定常的な合成音です. ●確認していただきたいこと: 基本波の有無に関わらず,かつ高調波成分の構成にほとんど関係なく,, どの調波構造音もトーン・クロマ(音楽的な高さ)は440Hzの正弦波と 同じに聞こえることを確認していただきたい. (もちろん,成分の構成によって音色は異なります.) 【補足説明】 仮想ピッチ(ヴァーチャル・ピッチあるいはロー・ピッチ,レジデュー・ピッチ)が 知覚されるためには,必ずしも連続の高調波番号の位置に成分がある必要はないようで, 最大公約数に対応する周波数の高さがヴァーチャル・ピッチ(ロー・ピッチ) として聞こえるようである. 高調波番号が3以上の奇数で並んでいる場合や 素数の組み合わせになっている場合にも, 基本周波数に対応する高さが感じられる. ただし,音域が高くなると,別の高さも聞こえてくるように感じられる.